私のサッカーの見方を変えてくれたアルビレックス新潟の4年間

2023年のJリーグも終わったので、応援しているアルビレックス新潟のことを書こうと思う。 この4年間の新潟のサッカーは、私のサッカーを見る目を随分と肥やしてしまった。

2020年にアルベル(当時登録名だとアルベルト)監督が就任してから、カウンター中心からボールを持ち主導権を握るサッカーに変化した。

その後2022年に就任した松橋監督も同じスタイルを継続・昇華させJ1に昇格、J1復帰初年度の今年はスタイルを変えることなく10位でシーズンを終えることができた。

正直、想定を大きく上回る「出来過ぎ」なシーズンだったと思う。決定力不足や一桁順位にいけたのではと欲が出たり思うところはあるけれど、3年間積み上げたサッカーを大きく変えることなく毎試合魅力的な試合を見せてくれた。


この4年間で、私のサッカーの見方は大きく変わったと思う。

以前は前線まで運んだボールを後ろに戻したら「もったいない」とため息をつくようなことが多かったが、今は「ボールで人を動かし隙を作るため」と意味がわかるようになった。

今まではボールを受けるための選手の立ち位置なんて気にしたこともなかった。

GKが後ろからビルドアップに参加することで数的優位が生まれるなんて考えたこともなかった。

CBの縦パスの技術なんて気にしたことがなかった。

そういったサッカーの「面白さ」を新潟のサッカーが教えてくれた。負けた試合も悔しい思いはあるものの、スタイルを貫いてくれれば見てて楽しいと思えるようになった。


困ったことが1つある。そういったプレーを見るにはゴール裏よりもサッカー中継映像に近いメインスタンドやバックスタンドからの観戦の方が見やすいことだ。

今までは一人ゴール裏でチャントを歌い飛び跳ねるのがもっぱらの現地観戦スタイルだった。正直ゴールなど刺激の強いシーンは覚えているものの、どのようなサッカーをしていたかなどほとんど覚えていない。

今シーズンは一度もゴール裏で観戦をしていない。普段サッカーを見ない友人を観戦に誘ったなど他の要因もあるが。

メインやサイドは手拍子での応援する人がほとんどで、ゴール裏のチャントを見ると寂しい思いもある。 しかし中継映像と同じように見えるだけでなく、引きの角度で全体の動きを見ることができ、新潟のサッカーを存分に楽しめたのは今までになく非常に刺激的だったと思う。

難点としてアウェーではチケット料金が高くつく。大体のスタジアムにおいてビジターの観戦がバックスタンドで認められておらず、横から見るにはメインスタンドに行かなければならないからだ。


繰り返しだが、この4年間の新潟のサッカーは私の目を肥やし、新たなサッカーの楽しみを与えてくれた。 オフシーズンにいくらか選手は入れ替わると思うが、松橋監督が率いる新しいチームが今のスタイルを継続・進化させ、J1という日本最高の舞台で戦ってくれることを楽しみにしたい。

さて、新シーズンが始まるまでの3ヶ月間をどう過ごそうかな。